転職活動を進めるうえで、最初に出会う情報源の一つが「求人票」です。企業の募集背景や業務内容、待遇面などが記載されており、応募するかどうかを判断する重要な材料となります。しかし、求人票には企業の都合や演出も含まれているため、表面的な情報だけで判断するのはリスクが伴います。今回は、求人票を見る際に注意しておきたいポイントを3つに絞ってご紹介します。

「営業全般を担当」や「幅広い業務をお任せします」など、曖昧な表現だけでは実際の仕事内容をイメージしにくいことがあります。具体的な取引先や商材、担当エリア、社内の体制などが記載されているかをチェックしましょう。情報が少ない場合は、面接時に詳細を必ず確認することが大切です。

「年収例」「インセンティブ制度あり」など、魅力的に見える表記も注意が必要です。年収例が実績に基づくものか、あくまでモデルケースなのかを確認すること。また、インセンティブの条件や支給頻度も求人票だけでは分からないことが多いため、面接などで具体的な制度設計を確認するのがおすすめです。

常に求人を出している企業や、頻繁に同じポジションを募集している場合は、離職率が高い可能性もあります。「業績好調による増員」などの文言があっても、それが本音とは限らないため、企業口コミサイトや紹介会社経由の情報なども活用して背景を探ると良いでしょう。

求人票は転職活動における出発点ですが、その情報だけで企業のすべてを判断するのは危険です。「本当のところはどうなのか？」という視点を持ちつつ、自分自身の希望や条件と照らし合わせて慎重に見極めることが、後悔しない転職への第一歩です。必要に応じて、第三者の視点（転職エージェントなど）を取り入れるのも有効です。