医療機器業界は「未経験お断り」と思われがち。でも、実はあなたの前職の経験が、意外な形で活かせるかもしれません。今回は、「異業種×医療機器」のスキル相関をテーマに、どんな職種の方がどう活かせるのかを解説していきます。

異業種の営業経験者は、医療機器業界でも即戦力になる可能性が高いです。特に以下のような経験は重宝されます。

・法人営業経験（BtoB）：医療機関も「組織対組織」の関係構築が必要。院内関係者との調整力が問われる医療機器営業には、交渉・提案型営業の経験が活きます。

・ソリューション営業：顧客課題に寄り添う営業スタイルは、医療機器のような「使われてナンボ」の製品において非常に有利。

????プチ解説：医療機器の営業って？
ルート営業や代理店対応が中心の企業もあれば、手術立ち会いを含むコンサル型の提案営業もあります。製品タイプや企業規模によって求められるスタイルが異なる点も特徴です。

製造業出身の方は、「品質」「生産技術」「工程改善」といったバックグラウンドが、医療機器メーカーの工場系ポジションと高い親和性を持ちます。

・QC・QA経験：医療機器はGMPやQMSといった厳格な品質管理が求められます。異業種での品質保証経験はそのまま活かせるケースも。

・生産技術・工程改善：製造現場の改善提案スキルは、医療機器製造でも重要。自動車・電子部品などの製造経験者が活躍する例も多数。

????豆知識：医療機器は「モノづくり」と「規制」のハイブリッド業界
単なる製品開発ではなく、国際基準に基づく書類対応・監査対応も求められます。

近年、医療機器の中でもデジタルヘルスや画像診断、手術支援ロボットなどIT融合型製品の開発が進んでいます。ここにIT人材の出番があります。

・SE、プログラマー：医療機器のUI/UX設計やソフトウェア開発、データ連携（DICOM、HL7など）でIT経験がフルに活かされる分野。

・プロジェクトマネジメント経験者：規制・認証の観点も入る医療機器開発では、進捗管理・要件定義のスキルが重宝されます。

????要注意：医療業界は「動かせばOK」ではない
どれだけ高機能でも、安全性・有効性が立証されていなければ販売できません。IT系出身者は、開発思想の転換も重要です。

医療機器業界は、確かに専門性の高い世界です。でも、それは「門前払い」という意味ではありません。必要なのは、自分の経験を業界の言葉に翻訳する視点です。

・「何をやってきたか」ではなく、「どう応用できるか」を考える

・実務に直結しそうなキーワードを整理する（例：交渉力、工程改善、ソフトウェア開発 etc.）

・応募時には、求人票の要件にどうマッチするかを言語化する

少し視点を変えるだけで、あなたのキャリアは医療機器業界の可能性とつながります。ぜひ自信を持って、新しい一歩を踏み出してください。